上左: 晴明の好敵手として知られる蘆屋道満と法力を競い合った。夏蜜柑16ヶを長持の中に入れて、蓋をして、中を言い当てるというものである。道満が夏蜜柑というと晴明はネズミ16匹と言った。皆は、晴明が敗れたと思った。しかし、箱を開けると中は晴明の術で鼠に代えられていた。
上右: 藤原道長が物忌みのとき、勧修(かじゅう)僧都、医者の丹波忠明、源義家と晴明の四人がお仕えしていた。奈良から早瓜が献上されたが、晴明が占ったところ、その中の一つに毒があるという。勧修が祈祷をすると瓜はゆらゆら動いた。忠明は毒を抜くように云われたので2ケ所に針を刺し、義家が刀で瓜を割ると小蛇がとくろを巻きはりは蛇の目に命中していた。
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